子育ての秘訣

子育ての『いろは』

こどもの社会性を育てるには・・・

連載12 子どもはマンネリが嫌い?

「子どもはマンネリが嫌い?」と表題をつけましたが、幼児期にはマンネリが苦になりません。同じ絵本を何度も読んでもらいたがります。心地よい刺激は何度も受けて、強化したいと言っているように思えます。

ところが小学生ともなると、同じ事の繰り返しは飽きていやがるようになります。わが家の子ども達が小さい頃に、段階別の計算プリントをやっていました。1ステップ10枚で最低4回繰り返すという指導を受けていたので、できる段階のものも繰り返させられるのをとても嫌がりました。

けれども仕上げたプリントを提出しないと次のプリントをもらえないので、仕方なくやっていました。とうとうこらえきれずにやめてしまいました。

またピアノの話になりますがこんなことがよくありました。新しい課題曲が始まると片手ずつ弾いて、両手でゆっくりと弾きます。この段階では頭を使い楽譜と鍵盤に目を配りながら耳で音を聞き、腕と指をコントロールしているわけです。

連載12 子どもはマンネリが嫌い?これを繰り返していくと、脳に回路ができあがってきて意識しないでも指が動くようになります。難しいいくつかのつまずきポイントを除いては弾けるようになります。つまづきポイントは部分練習で克服します。

こうして1曲弾けるようになった段階が一番できがよいのです。本当はこの後引き込んでいかに演奏に表情をつけるかが勝負なのですが。けれどもこの後で弾き込みすぎると指は良く回るけれどもロボットのような演奏になってしまいます。考えなくても弾けてしまうからです。

大人は自分でコントロールできるのですが、どうやら多くの子どもはプログラムができあがると、再度考えながら少しずつ変えて弾くというのが苦手です。

たくさんの子どもを観察していて、これが小学校低学年までの子どもの特質なのではないかと推測しています。

この段階に達するとマンネリ化しているので、子どもにとってはつまらないのですね。わずかにテンポを変えたり、強弱を変えて美しくなるのはどうでも良いことなのです。面白くないから。もちろん中にはそこに興味を持つ子どもがいて、そんな子が教室のトッププレーヤーになります。

低学年までは、マンネリになる手前でやめることが、どんなことでも大切ではないのでしょうか。飽きずにできるちょうどのところで線を引く。これは身近にいる大人にしかできないことですから。

羊(2012/6/1)

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