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2011/05/25
マザコン・・・
  • マザコン

    子どものマザコン、つまりマザコン性について。

    ベタベタの親子関係は、決して好ましいものではない。

     マザコンタイプの子どもは、(おとなもそうだが)、いつも自分の母親が、完ぺきな母親であることを、求める。(だから、「マザー・コンプレックス」という。)そのため、母親の、ささいなまちがいさえも許さない。ほんの少しでも、自分が正しいと思ったことに反したことを母親がしたりすると、それを怒ったり、ときに、ふてくされたりする。

     自分は、完全に愛されているのだという安心感。
     自分は、何をしても許されるのだという安心感。
     自分は、いつでも、どこでも、母親の関心の的でなければならない。

     言うなれば、幼稚な自己中心性そのもののことだが、いつもその安心感を、母親に求める。そしてそれがないと、安心できない。

     この状態は、結婚してからも、つづく。そしてその対象が、母親から、妻へ移動することはある。

    (女性にもマザコンは、多い。女性のばあいは、そのまま母親に対して、マザコンを維持することが多い。しかも女性のマザコン、これを「隠れマザコン」と言うが、女性のマザコンは、男性の
    それより、はるかに強烈になりやすい。ただ女性と女性との関係であるという点で、外からは、わかりにくい。)

     A君(小3)は、学校のテストなどで、よい点をとってきたりすると、すぐ母親に見せていた。そういう形で、一度は、母親に評価されないと、満足しなかった。そのとき母親が、何かのことで、A君を無視したような態度をとったりすると、とたんA君は、母親に対して、すねたり、いじけたりした。そしてその状態が、ばあいによっては、1、2時間もつづくこともあった。

     母親自身が、A君が、マザコンであることに気づいていなかった。つまり母親自身が、ベタベタの母子関係をつくりながら、それに気づいていなかった。

     こういうケースのばあい、本来なら、父親が、母子の間に、割って入らなければならない。でないと、子どもは、そのまま、マザコンを持続してしまう。が、不幸なことに、A君の父親は、その数年前から、単身赴任で、インドに在住していた。ますますA君は、マザコンになっていった。

     母子関係が、正常に分離できていない。そのため、弊害は、そのあとになってから起こる。男子のばあいだと、おとなになり、結婚してから、起こる。男性のばあいは、このタイプの男性は、一般論として、浮気しやすくなると言われている。目の前の妻という女性に、満足できないからである。

     ある男性(映画監督)は、エッセーの中で、堂々とこう書いていた。「男性は、いつも永遠のマドンナを求めて、さまよい歩くものです」と。これは、つまり自ら、「私はマザコンです」と告白して
    いるようなものである。

     男児にしても、女児にしても、子どもがマザコンになってよいことは、何もない。そのマザコンを是正するのが、父親の役目ということになる。もっとも父親が、マザコンのばあいは、どうしよ
    うもないが……。



    はやし浩司さんのコラムです。

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