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2010/12/04
権威主義は断絶のはじまり
  •  「私は親だ」というのが、親意識。この親意識が強いと、子どもはどうしても親の前でいい子ぶるようになる。もう少しわかりやすく言うと、仮面をかぶるようになる。その仮面をかぶった分だけ、子どもの心は親から離れる。

     親子の間に亀裂を入れるものに、三つある。リズムの乱れと相互不信、それに価値観のズレ。このうち価値観のズレの一つが、ここでいう親の権威主義である。もともと権威というのは、問答無用式に相手を従わせるための道具と考えてよい。「男が上で女が下」「夫が上で妻が下」「親が上で子が下」と。もっとも子どもも同じように権威主義的なものの考え方をするようになれば、それはそれで親子関係はうまくいくかもしれない。が、これからは権威がものを言う世界ではない。またそういう時代であってはならない。

     そこであなた(あなたの夫)が権威主義者かどうか見分ける簡単な方法がある。それには電話のかけ方をみればよい。権威主義的なものの考え方を日常的にしている人は、無意識のうちにも人間の上下関係を判断するため、相手によって電話のかけ方がまるで違う。地位や肩書きのある人には必要以上にペコペコし、自分より「下」と思われる人には、別人のように尊大ぶったりいばってみせたりする。このタイプの人は、先輩、後輩意識が強く、またプライドも強い。そのためそれを無視したり、それに反したことをする人を、無礼だとか、失敬だとか言って非難する。もしあなたがそうなら、一度あなたの価値観を、それが本当に正しいものかどうかを疑ってみたらよい。それはあなたのためというより、あなたの子どものためと言ったほうがよい
    かもしれない。

     日本人は権威主義的なものの考え方を好む民族である。その典型的な例が、あの「水戸黄門」である。側近のものが三つ葉葵の紋章を見せ、「控えおろう!」と一喝すると、周囲のものが皆頭をさげる。ああいうシーン見ると、たいていの日本人は「痛快!」と思う。しかしそれが痛快と思う人ほど、あぶない。このタイプの人は心のどこかでそういう権威にあこがれを抱いている人とみてよい。ご注意! 



    はやし浩司さんのコラムからです。

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